第10章 Betrayal
「伊織、今回の集会どうするよ。」
『行くわ。
行く、けど、、、前には出ない。
木の裏にでも隠れてる。』
「…そうか。」
「わかった。
あ、参番隊隊長任命式もそうだけど、今回の集会で正式にタケミっちを東卍に入れようと思うんだ。」
『へぇ…ついにだね。』
「ああ。
だから一緒に行くのアイツも一緒でいい?」
『もちろん。』
「じゃ、電話しよー」
私はバイクの上で彼らの支度を眺めながら足をぶらつかせる
稀咲ってのがどんな奴か、それは気になる
そして稀咲と私との頭脳戦でこちらの優位はアイツは私のことを知らないこと
…敵がいることすら分かっていないだろう
今私の情報がアイツに知られるのは得策じゃない
「…よし、タケミっち来るって〜
時間あるし銭湯寄っていこ」
『いいね。』
「あ、じゃあ俺シャンプーハット持ってこねえと…」
「俺アヒルのやついる!」
『アハハッ、2人とも相変わらずね』
「うるせ」
タケミっち驚くだろうな
集会呼び出されたかと思えば東卍ツートップと銭湯だもん
…まぁ、この2人の自由さは今に始まったことじゃないからな
2人がそれぞれ必要なものを持ってきて、私たちは3人で待ち合わせ場所でもある銭湯へバイクで向かった