第10章 Betrayal
「…俺は認めねえ」
「場地…」
「…場地テメェ…俺に、、、東卍に盾突く気か?」
「そう受け取って貰っても構わねえよ」
『ちょ、圭くん!?』
「…場地、今回ちと色々言い過ぎだぞ。」
「ハッ、お前らが変わっただけだろ。
別に俺は何も変わっちゃいねえ」
変わった…?
どういうこと?
…圭くんの狙いは何?
「…場地、テメェ少し頭冷やせ。
しばらく集会出禁だ。」
『けんちゃん!待ってよ!!
圭くんもちょっと落ち着いて…』
「いいぜ。
壱番隊は千冬に任せる。
…じゃあな。」
『はっ!?』
「…場地……」
なんで?
どうしてこんなことに、、、
「…次の集会は10月な。
これで幹部会は終わりだ
解散」
『…』
わからない
圭くんが何を考えているのか、全くわからない
…わざと私たちを怒らせようとしてるように見えた
でも、俺は変わってないって言った圭くんの顔に嘘はなかった
一体、何をしようとしているの…?
「…高宮」
『っ、武藤、さん、、、』
「少しいいか。」
『…はい。』
東卍の中で最年長クラス
私のことを唯一苗字で呼ぶ相手
伍番隊隊長、武藤泰宏、通称ムーチョ
…東卍の中で特殊な仕事を受け持つ隊
…特務隊隊長
私と武藤さんはみんなが解散したアジトに残り、2人で向き合って適当に座る
「…珍しく熱くなってたな」
『…すみません…冷静さを欠きました。
本当にお恥ずかしい限りで…』
「ふっ…まぁいい。
俺の用はひとつだ。…特務の件だ。」
『…何か、ありましたか。』
特務…
その言葉に反射的に背筋が伸びる
武藤さんは私の目を真っ直ぐに見つめ言葉を紡いだ
「場地がきな臭い。
最近どうも動きも怪しい。
明らかになんかやってやがる。」
『…』
特務が感づくってことは、圭くんは必ず何かやってる
…ってことは、さっきの言動にもきっと意図がある