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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第9章 Check


『終了』

「お疲れ様でした」

『お疲れ様』













終わった


血のついた手袋を外してゴミ袋に放り込み、マスクと帽子を脱ぐ

…あとは家族への説明か、












ウィーン



「先生!!娘は…!」

『大丈夫です。手術は無事終わりました。
娘さん、よく頑張りましたよ。』

「!!ありがとうございます!」

「ありがとうございます!!」

『…オペの説明をさせて戴きます。
こちらへ』
















それから家族の方へ説明を済ませて救急の仕事に入る

…疲れた

甘いもの食べたい…













「本当にありがとうございました!」

『…いえ、仕事ですから』

「ありがとうございました!」

「ありがとうございました!!」

『…』














先程のご家族からそう言われて手を握られる

…医者に失敗は許されない

完璧でなくてはならない




そういう仕事だ





礼なんて必要ない
















『…娘さんが頑張って下さったから成功したんです。
その言葉は彼女に言ってあげてください』

「っ!はい!!」

『それでは、通常業務がありますので…失礼いたします
何かあればすぐに参りますのでご安心を』















そういえばもう追ってくる人はいない

この家族もオペ終わりの娘の元へ向かった













『…また増えたね。少しいない間に』







救命のベッドの数を見てそうぼやく

と、側にいた看護師が反応してくれた












「あ、先生…丁度さっき運ばれてきて…」

『そう』

「お疲れ様でした。
オペ、全部成功したんでしょう?」

『…失敗したらここにいないわ』

「さすがです。
…こんなこと言うのもなんですけど、、、先生が来てから本当にこの病院は助かっています。
先生は本当に最後の砦です。
…でも、、何故ずっと救命にいるんですか?
外科に行った方がオペに専念できるのに、、、」

『…目的が違うのよ』

「え?」















医者になったのは別に純粋に人を救いたかったわけじゃない



救命に居ながらいろんな専門科の知識を学んだのは救命に応用しようとした訳ではない






…私はただ、、、
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