第9章 Check
「…」モジモジ
「…」モジモジ
「…チッ」
「あ、あの…」
「はい!!」
「…いい天気だね」
「曇りです」
というより、今は夜だ
…本当、なんなんだこの2人は
タケミチくんが急に正論かまして帰ったかと思えば目を腫らして姉さん連れて帰ってくるし、家に上がって少し落ち着いたかと思えば2人ともポンコツのような会話
…中学生か
「…帰りますよ、ボク」
やってられるか
「ままま、待ってくれよナオト!!」
「この空気に耐えられません。
2人でやってください」
「2人きりだったら俺の心臓飛び出して死んじゃうよ!?
ナオトは俺を殺すの!!?
それでも俺の親友かよ!!!」
「親友じゃありません。
離してください」
2人ともいい歳した大人だろうに…
というより、タケミチくんと僕は会ってまだ少ししか過ごしてないじゃないか
いつ親友になったというのか
彼は僕の足にしがみついたまま、僕のことを鬼だの悪魔だの小学生のように罵る
…あーうざったい!!
「ふふ」
「へ?」
「タケミチくんは変わらないね」
姉さん…
姉さんは目尻に溜まった涙を指で掬いながらそう言う
…やっぱりまだ姉さんは、、、
「ドライブでもしますか?
僕運転するんで」
「うん!」
その方が話しやすいだろう
「…」
「…」
「…」
そう思って連れ出したのはいいものの…
車を適当に走らせてしばらく、
部屋の中の状態と何一つ変わらない…
本当にこの2人は…
「ねぇ!車止めて!!」
「!」
姉さんの声で適当な場所に停車する
「どうしたの?急に」
「…少し2人で歩かない?タケミチくん」
「え?」
…ここは確か海が見える公園、、、
僕は2人をそこで下ろした