第9章 Check
「現在の東卍はやはり巨悪化してしまっています。
マイキーくんはやっぱり…」
『…そう。』
…やっぱり、稀咲を放置したままで東卍の未来に光は無かった
万次郎はアイツに呑まれてしまう
『…私はあの頃、万次郎とずっと会えなかった。
…けんちゃんとたかちゃんが会わせてくれなかったから、、、
そして最後には、2人から私は東卍なんかじゃないって言われて…ショックで堪らなくてアメリカに逃げた。』
「…」
『でも、、、大人になって成長した今なら思う。
…けんちゃんとたかちゃんは、わざと私を突き放した。
私を逃してくれたんだ…
…2人はわかってた。東卍がもう止まらないって、、、
だから、、、』
「伊織さん…」
『…私は、、、守られてただけだったんだ…
それなのにこの世界の私はそれを知りもしなかった…』
一方的に傷つけられたと思い込み、自分勝手に被害者面して…
守られていた事も知らずに1人だけ普通の世界で今まで生きてきた
本当に、私はみんなの何を見ていたの?
何のために側にいたの…?
『…』
「…」
でも、そんなことを今言っても何も始まらない
今はそんな後悔、押し殺せ
そんなことは今やったって仕方ない
…今度こそ万次郎を救うんだ
そのために、稀咲を潰す