第8章 Surprise
シャッ!
「ん?…!マイキー!もう来てたの!?」
「ああ!?」
「あ、マイキーくん」
「お、マイキー来たか!」
「来たかじゃねぇよテメェ三ツ谷…
わかってんだろうな…ああ!?」
「え?…えーと、、、ドラケン??」
「あー…まぁマイキー一旦落ち着け。
いいモン今から見れるから」
「はぁ!?」
今にも三ツ谷に食ってかかりそうなマイキー
それをなんとか宥めながら言う
「じゃあエマ」
「オッケー!
伊織、いくよ〜」
『えっ!?嘘でしょ!!』
「はい!お披露目〜!!」
『あっ!』
シャッ!!!
『あ、』
「っ!」
バッと開けられたカーテンの中で顔を真っ赤にしていた伊織
紫色の上品な浴衣を見に纏い、いつも動くたびに揺れる髪は編み込まれて上げられて、綺麗な髪飾りがついている
後毛がうなじにかかり、紅潮し、肌の綺麗さが際立っていて、艶やかな黒髪との相性も抜群
化粧も濃ゆくなく、日頃の凛々しさよりも一気に女の色気と美しさが表に出ていて、ただただ…
「伊織、綺麗…」
「でしょ!?」
そう、綺麗
その一言に尽きる
マイキーの口から思わず溢れ出たその一言に、伊織はさらに顔を赤くする
『や…私こんな綺麗な浴衣とか、、似合わないから…//』
「いや、本当に似合ってるぞ」
「伊織綺麗だって。自信持てよ」
「伊織さん綺麗です!」
自信なさげにそう言ってカーテンに隠れようとする伊織
確かに、昔からこういう格好を好まず、動きやすさ重視で服を選ぶことが多い伊織だった
容姿は完璧な癖して…いや、だからこそ、か
何を着てもそれなりに似合ってしまう
だからたまにエマが選ぶ服やこういう違う装いの時はあり得ないくらい照れてたな
恥ずかしがるが、実は憧れもあった伊織
素直には言えないが、本当は隠れてこういう女子らしい服を見つめていたのを俺たちは知っている
そういうところも、たまらなく可愛いんだ