第8章 Surprise
「あー…エマ、悪いが俺は「いいの?そんなこと言って」
「…は?」
「三ツ谷この前アタシに代わりにブランド物の店行ってアレ買ってこいだのコレ買ってこいだの頼んだわよね?」
「…まぁ、、、でもちゃんと仮は飯作って返しただろ。
金も渡しておいたし」
「じゃあもう2度と行かなくていいのね?」
「や、それは…」
「なら入ってきて手伝って」
「…」
三ツ谷は助けを求めるように俺に視線を向ける
が、エマはある意味俺たちの中で最恐のカードだ
…俺にはどうしようもない
俺は肩をすくめて首を横に振ると、三ツ谷は諦めたようにため息をついた
「…なぁ、俺は犯罪者にだけはなりたくないんだが…
俺が入っても本当に大丈夫な状態なのか?」
「うん!全然大丈夫!!一応ちゃんと服着てるし!」
「それは大丈夫ですよ!」
「一応って…」
「ほら!早く!」
「はぁ…ったく、、、開けるぞ」
『ふぇっ!?』
シャッ!
「ん、、、!伊織似合ってんじゃねぇか!」
「でしょ!?」
『やぁ!恥ずかしい!!!』
「へぇ…これは腕が鳴るな…
よし、エマ、ヒナちゃん、俺が押さえててやる。
先に化粧しちまいな。」
「よっしゃ!ナイス三ツ谷!!いくよ!ヒナちゃん!」
「うん!」
『ちょっ!たかちゃん味方じゃないの!?』
「こんなにいいモデルがいるなら話は別だ」
『はぁ!?…っ、本当に、、これは動けないから…!!』
「当たり前だ。そんな風にしてんだから。
大人しく諦めろ。」
「…三ツ谷のスイッチ入ったな」
「…ああ」
伊織、気の毒だが…もう諦めるしかないな
三ツ谷のファッションへの熱は一度上がると中々下がらない
それに3対1、さらに内1人が男ならもう完全に勝ち目はない
「…頑張れ、伊織」
「…」
俺と場地は2人でギャーギャーと騒ぐカーテンを眺めていた