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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第8章 Surprise


『万次郎』

「ん、伊織。
脚、どうだ?」

『もうだいぶいいよ。
テーピングとサポーターだけで大丈夫そう。』

「そっか。よかった。」

『今日はタケミっちと一緒に来たの。
なんか1人じゃ来にくいって言って…でもね、すっごい服がダサくて…けんちゃんの所に置いてきちゃった。』

「ハハッ、そうか。そりゃ後で会うのが楽しみだ。
…伊織、ちょっとこっち」

『ん…』













万次郎の手を取って引き上げられると、そのまますっぽりと彼の膝の中に座る

よくけんちゃんと隣に並んでて小柄に見えるけど、私よりも大きくて、ずっとがっしりしてる

と、万次郎は私の肩に頭を乗せていた











「伊織、俺ずっと頭がモヤモヤしてんだ。」

『…』

「イマイチ、今回の件の全貌が見えねぇ。
…でも、きっと伊織には見えてる。…違う?」

『…』

「伊織は多分、全部わかってるんだろ?」

『…まぁ、ね。』












証拠は無くても、間違いないと言い切れる自信はある













「…なら、いい。
伊織がちゃんとわかってて、その伊織が俺の側に居てくれるなら、それでいい。
それだけで俺は安心できる。…頼りにしてる。」

『うん。ありがと。』

「でも、それが重たくなったらすぐに言って欲しい。
全部説明出来なくてもいい。説明なくても、伊織の指示なら俺は全部信じて動くから。
だから、重くなったらすぐ言って」

『わかった。約束する。』













そう言うと、万次郎は私の髪をサラサラと撫でた

私も彼の柔らかい髪を手の中で弄んで風に攫わせた
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