第8章 Surprise
『…うま』
圭くんが帰ると、ちょうどご飯時
たかちゃんが作ってくれたご飯を温めて食べる
めちゃくちゃ美味しい
『…ごちそうさまでした』
食器を片してまた考え耽る
…今回の内部抗争からの対メビウスの抗争にかけての一連の流れ
これを企てた犯人と目的はわかった
犯人は稀咲鉄太
メビウスと東卍をぶつける火種を作り、パーちゃんを利用してけんちゃんと万次郎の喧嘩をけしかけた
そこから発展した内部抗争で東卍を二つに割り、その中で邪魔なけんちゃんを消そうとした
でも、思わぬ形で内部抗争が収まり2人が和解した
この予想外の出来事を打破する為に使ったのが半間を筆頭にしたメビウスの残党とけんちゃんに恨みを持つキヨマサ一派
乱闘の中でキヨマサにけんちゃんを刺させて殺そうとした
ここまで稀咲がけんちゃんにこだわり続けた理由
そしてこの一連の流れの中での最大の目的
『…けんちゃんが邪魔だった
けんちゃんの座に自分が座ろうとしていた』
物証はないが、これで間違いないだろう
けんちゃんが狙い、というよりは東卍のNo.2の座が狙いだった
万次郎の側に着き、彼に意見できる立場が狙いだった
『つまり、私でもよかった、と。』
私が狙われなかったのは、私が表立って出てないから
私の存在を知らなかったから
…やっぱり、圭くんに言わなくて正解だったな
こんなこと言ったら圭くん、絶対万次郎に言って私をさらに遠ざける
そんなこと、望んでない
守ってもらうだけの存在なんて私が嫌
そして半間に顔は見られたけど、どんなポジションに私がいるかは知らないはず
そしてけんちゃんの方が失敗した
となると、次は何を狙ってくるか…
そして半間がいる芭流覇羅はこの件に絡んでくるのか…
『まぁ、とりあえず、、、今回は稀咲の作戦は全部タケミっちに壊された訳だ…』
2人の喧嘩を止めたのも、けんちゃんをあの乱闘から流したのもタケミっちだ
…なんだかんだ言って、彼には感謝しないと