第8章 Surprise
『…圭くんありがとう。
圭くんの言う通り、間違いない。今回の黒幕は稀咲。
アイツが全てを仕組んだ。』
「っ!?、俺もそう思うが、、、なんでそこまで言い切れる…?」
『…』
「まぁ理由なんかどうでも良いか、
…で、本当に稀咲が黒幕だとして、、、俺はそこからはさっぱり分からねぇ。
なんで稀咲はメビウスを使って東卍の内部抗争を企てた?
なんでキヨマサ達を使ってドラケンを殺そうとした?」
『…それは』
待って、これは言っていいのか?
よく考えて
私の中では確証があるけど、みんなの中ではそうじゃない
安易に話したら混乱させるだけじゃないのか
「伊織?」
『あ、いや、、、なんでもない。
稀咲のことはもう少し様子見ね。
現段階では稀咲の企みは失敗してる。ここからどう出てくるか…
それ次第でこちらの対応も変わってくるわ。
敵だとわかっているのなら、もう2度と騙されてこんな風に踊らされるつもりはない。』
「…」
…やっぱり、話すべきじゃない
それくらい大きな内容だ
「…稀咲のことはそれくらいしか分からねぇが、半間の今後なら分かるぞ」
『?どう言うこと?』
「抗争の終わりがけ、マイキーに言ってた。
これから関東最凶の暴走族連合が出来るって。
半間は自分がそこの初代副総長だと言ってやがった。」
『…暴走族"連合"ってところが気になるわね、、、
名前は?』
「芭流覇羅」
『芭流覇羅…』
「それと最後に、この先東卍に平和はない、と」
『っ!!!』
東卍に平和はない?
…巫山戯るな
ギリギリと握り込む手に力が籠る
「稀咲はともかく、半間はまた来るぞ。」
『…わかった。ありがとう圭くん。』
「ああ。じゃあ俺はもう行くわ。」
『うん。これからのことは任せて。』
「いや、俺ももう少し調べる。…なんかまだメビウス臭うんだよな…」
『…そう。無茶だけはしないで。』
「お前もな。」
そう言って圭くんは私の家を出て行った
芭流覇羅…半間が副総長ってことはそれ以上の奴が上にいる
…誰だ