第8章 Surprise
『半間…メビウス…』
半間が違うとなると、本気で誰が犯人だかわからなくなった
今回の黒幕さんは随分と奥手で賢いらしい
…それと最後に万次郎と半間が話してたって内容も気になるな、、、
考えようにも情報が足らない
とにかく私はそれを集めようと圭くんに連絡した
『もしもし私。圭くん今大丈夫?』
「伊織か、俺も今連絡しようとしたとこだ。」
『お!ナイスタイミング!』
「今から会えるか?」
『うん!どこがいい?』
「家行くから待ってろ。」
『近くにいるの?』
「まあそんなとこだ。」
『わかった。じやあ待ってる。』
「おう。」
そういえば圭くん、裏でこそこそやってる奴調べるって言ってたな
圭くんそういうのは苦手だから情報だけでいい
圭くん、1人だとすぐ突っ走っちゃうから
と、本当に近くにいたのかすぐにインターホンが鳴った
私はたかちゃんに言われたようにちゃんと受話器を取って圭くんなのを確認すると、鍵を開けようと玄関に向かう
『あっ!』
ガタッ!ガタガタ…ガシャン!!!
「あ?オイ!伊織どうした!!
蹴破るか!?」
『あーー!!ダメダメダメ!!大丈夫だからお願いドア壊さないで!!!』
「でも今すげぇ音が…」
『大丈夫!大丈夫だから!ちょっと杖引っ掛けただけだから!!!』
本当にその通りで、私は転んですらない
狭い廊下を松葉杖で歩いていたら荷物に当たってひっくり返しただけだ
中身が缶だったから音だけが大袈裟に響いてしまった
ガチャーバン!!
「伊織大丈夫か!?」
『うわっ!ちょっ!!!』
「っ!オイ!!」
ドサッ
「あっぶね…」
『ありがと、圭くん…でも、、、』
「わかってる。何も言うな、悪かった。俺が悪かったから…」
『…だよね。』
鍵開けた瞬間圭くんがドア開けたからびっくりして後ろに倒れそうになった
と、ギリギリで圭くんが支えてくれたから大丈夫だったが、元はと言えば圭くんが急に開けたからだ
本人もそれをわかってるらしい