第8章 Surprise
『…メビウスは?
確か半間は仮で仕切ってるとか言ってたけど、、、メビウスそのものはどうするつもりなの?』
「なんかよ、それがまためんどくせー話でさ、、、
総長やってた長内ボコされて、そのあと纏めた半間率いるメビウスの抗争も東卍が勝って、普通に考えたらメビウス解散かまるっとウチに着くかだろ?」
『まあそれがセオリーではあるわね。』
「でも、実はメビウスは一枚岩じゃありませんでしたって話らしいんだ。
昭和世代と元年世代は未だに半間が纏めてる。
残りの平成2年世代纏めてる奴は東卍に下るかもって話になって、今はまだ決まってないらしい。」
『うわぁめんどくさ。
メビウス中身ドロドロじゃん。纏めるの下手だな長内』
「マジで俺もそう思った。
それと、なんか抗争終わりにマイキーと半間が喋ってたけど、俺は先に病院行ったからその辺りは聞いてねえ。
場地は残ってたからその辺りは後で聞いたらいい。」
『うん。そうする。
…うーん、にしても、、、誰がなんのためにわざわざ内部抗争企てたんだろ。』
「…」
『誰、か何のために、か、、、どっちかひとつでも分かったら考えられるんだけどな…
…まだ材料が足らない。』
「悪いな、あんま力なれなくて」
『ううん。十分。
少なくとも半間は主犯じゃない。
多分アイツはコマだ。力がある分結構有力なコマ。』
「そうか。…ん、俺そろそろ帰るよ。
ルナたちが帰ってくる。」
『了解。本当色々ありがとうね。』
私は見送りしようと腰を浮かせる、と、たかちゃんの手が私の肩に置かれた
「いいよ、そのままで。
鍵どこ?閉めたらドアのとこのポスト入れとくから。」
『そこまでしなくても大丈夫よ。玄関先くらいまでは送るし』
「いや、ダメだ。
俺がいる間はじっとしてろ。どうせ1人になったら嫌でも動かないといけなくなるんだから。」
『…わかった。ありがとう。』
「ん、じゃあまたな。
なんか困ればすぐ連絡しろよ。」
『うん。じゃあまた』
そう言ってたかちゃんの背中を見送ると、ちゃんと鍵をかけた音と鍵がポストに入れられた音が聞こえた