第7章 Incident
「タケミっち!ドラケンは!?」
「エマちゃん…!」
エマちゃんとヒナが病院に着いた
俺はエマちゃんに救急車の中でドラケンくんの心臓が止まったこと、伊織さんが心臓マッサージをずっと続けていたこと
そして、医者からは覚悟しておくように、と言われ、極めて危険な状態だあること、
全て包み隠さず伝えた
「嘘だよ…嘘って、、
怖いよ、ヒナぁ!!」
「エマちゃん…」
ヒナの胸で泣くエマちゃん
…見てられない
「タケミっち」
「!マイキーくん!!それに!ペーやんくんも!」
マイキーくんと今にも壊れそうな顔をしたペーやんくんが俺たちの前に立つ
「ドラケンくんが…!!!」
「聞こえてた。
待合室どこ?」
「マイキー!」
「マイキぃぃぃ」
「みんなうるせぇよ
病院なんだから静かにしろ
…それと三ツ谷、伊織貸せ」
「あ、ああ」
「っ!」
マイキーくんにそう言われ、みんな口を閉じる
マイキーくんは三ツ谷くんに抱かれていた伊織さんを受け取ると、そのまま椅子に座って話し始めた
「……ケンチンはさ、昔から言ったことは絶対ぇ守る奴なんだ。
こんなトコでくたばらねぇよ。
そんな不義理絶対ぇしねぇ。
アイツ、俺と天下取るって約束したからな
それに、伊織も着いてたなら、絶対大丈夫だ
だからエマ、三ツ谷、ペーやん、タケミっち
ケンチンを信じろ」
そう言ってマイキーくんは笑った
俺たちはみんな落ち着きを取り戻し、静かに手術が終わるのを待った
やっぱ強いな、マイキーくんは
「…それと、、、伊織はなんでこんななってるの?」
「いや、俺も詳しくは知らねぇけど、、、タケミっち曰く10分以上心臓マッサージしてたからって、、」
「…この脚は?
折れてるだろ、コレ」
「それは俺もわかんねえッス
俺がいた時は折れてなかったから、、、」
「…そう。」
マイキーくんはそれだけ言うと、伊織さんを抱き直して再び顔を下に向けた