第7章 Incident
ブブー
バブーーー
バッパー
「ふー、やっと来たか」
『…ギリギリ』
「え?」
派手なバイクの排気音
あれだけ数がいたらうるさくて仕方ない
でも、それがすごく今は安心する
「内輪揉めは気乗りしなかったけどよぉ」
「メビウス相手なら思いっきり暴れられんじゃねーかよ!!!」
「結果決戦が今日になっただけの話」
「…お前ら」
「伊織、お前はもうエマと下がってろ」
『うん。
…タケミっち』
「はい!」
『…次は無いから』
「はい!!!」
私は一度だけ万次郎にアイコンタクトを取って、みんなに背を向けた
「東京卍會勢揃いだバカやろう!!!」
『エマ、よく頑張ったね。
こっち』
「伊織…」
みんなの頼もしい声を聞きながら、私はエマとその場を離れた