第7章 Incident
「伊織さん!エマちゃん!!」
『!ヒナちゃん!!』
林の中を走っていると、ヒナちゃんが出てきた
こんなところに1人でいたなんて…
『…ヒナちゃんもこっち
お祭りの方の安全なとこ行くよ』
「はい!」
それから2人を連れて走る
ある程度明かりが見えてきたところで、私は足を止めた
『…エマ、ヒナちゃん、ここからは2人で行けるわね?』
「え?や、行けるけど…」
「伊織さんは?」
『私は戻るわ。』
「そんなの!危ない!!」
『大丈夫。私だって東卍だもの。
だから2人とも、このまま真っ直ぐ進んで。
あとで会いましょう』
2人の声を背中で聞きながら、私は再び来た道を逆戻りする
…喧騒が段々と大きくなっていく
大丈夫。
けんちゃんにはタケミっちが着いてる
「…ケンくん!!ドラケンくん!!!」
タケミっちの声?
…また逸れたの???
「どうした!タケミっち!!!」
万次郎、
「ドラケンくんが!!ドラケンくんが!!!
刺された!!!」
『は?』
さされた…?
『っ!!!』
私はその場の土を思い切り蹴って彼の声のする方へ走った