第7章 Incident
「武蔵神社の近くだが…?
って、お前その音…マイキーの後ろ乗りながら電話してやがるな!
危ねえから止まれ!!」
『そんなこと言ってる場合じゃない!
けんちゃんが危ない!!
多分ペーくんに狙われてる!
今はけんちゃん1人だから今すぐ武蔵神社に向かって』
「っ!ドラケン…!
わかった。東卍の方はどうする?」
『東卍も!
準備出来次第すぐに向かわせて。
今はスピードに全てを賭けるから、連絡したら彼らを待たずにたかちゃんだけでも先に行って
それからのことはその場にいるたかちゃんに任せる』
「了解!」
たかちゃんの電話を切ると、万次郎の腰に両腕を回して捕まる
そして、万次郎を呼び出してけんちゃんを孤立させたと言う事を前提にして頭を働かせていく
『ごめん万次郎、もう大丈夫。』
「ああ。
でもマジで危ねえから気をつけろよ。」
『うん。』
「で、ペーは一体何がしてぇんだよ…!」
『…多分、けんちゃんを孤立させ、1人になった隙をずっと狙ってたんだ。
それでもペーくんとけんちゃんのタイマンなんて勝負は見えてる。
だから、、、考えたくはないけど、ぺーくんはどこかの組織の力を手に入れてる。』
「っ、そんなのペーにできる訳…」
『わかってる。
だから言ったでしょう。誰かが手を引いてる。
ペーくんはそのまま乗せられてる。』
「っ、クソッ!!」
万次郎はさらに速度を上げる
そうなると、既にけんちゃんは1人対複数の戦いを強いられているかもしれない
…絶対に間に合わせないと
「伊織、お前は神社の近くで下ろす」
『は?』
「もしお前が言う通りなら、向こうは既に喧嘩始まっちまってる。
そんな場所にお前は連れて行けねぇ。
俺だけで行く。お前の仕事はここまでで終わりだ。」
『何言ってるの?』
「お前は俺たちの脳だろ?
もう考えて指示も出した。
次は身体の俺たちが動くだけだ。」
『そんなの!状況は刻一刻と変わっていくわ!!
しかもそんな時間を作る位ならとにかく早くけんちゃんのところに行かないと!』
「ケンチンだってお前を連れていくのは望まねぇ!」
『っ!でも!!それで手遅れになったら私は一生後悔するわ!!』