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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第7章 Incident


ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる、ぷるぷ


「今人生の一大事なんだよ!!かけ直す!」

『は?』

「へっ!?伊織さん!!?」

『え、ちょ、、、一大事って…なんかあったの!?』

「あっ、いや、」











長いこと出ないと思えば一大事だと言う

何かあったんだ




私の様子に私の手を握る万次郎の手にも一瞬力が入る













『ねぇ、けんちゃんは?
けんちゃんの様子は変わらないの?』

「え、いや、、、さっきまで一緒に居たんですけど…ちょっと逸れちゃって」

『は!?何やってんのよ!
逸れたって…いつ!?』

「えーっと、、30分前くらい?かな…」

『30分って、、、目ぇ離すなって言ったでしょ!?
それにすぐ連絡しろとも言ったわよね!』

「は、はい!すみません…」

『今日が本来なんの日だったか忘れたの!?
油断してる場合じゃないでしよ!今すぐ探して』

「はい!!」













本当、今日が本来けんちゃんが死ぬはずだった日

こんな日に油断するなんて信じられない

それでもいい歳した大人!?
















…いやでも待って

ペーくんはここに万次郎を呼び出して来ていない













「伊織?なんかあったの?」













もしかして、ペーくんの狙いって…














『…万次郎、すぐ武蔵神社に行こう』

「え?でもペーが…」

『ごめん。証拠はない。
でも、ペーくんの狙いが万次郎とけんちゃんを引き離すことだとしたら、こんなところに万次郎を呼び出した理由がつく。
…けんちゃんが危ないかもしれない。』

「っ!」














そう言うと、万次郎は私の手を取ったまま走り出し、外のバイクに跨った

私も後ろに乗り、片手で万次郎の腰を抱き、片手でケータイを操作する











「おい!飛ばすからちゃんと掴まってろ!!」

『…ちょっと無理』

「伊織!!」

『あっ!もしもしたかちゃん!?
今どこ!!』

「チッ!」












万次郎は片手で私が彼の腰に回した手をつかんで、もう一方の手だけでバイクを操る

雨の中顔にウザいほど雨粒がつくだろうに、それを払うこともせず、がっしりと私の手を掴んでいた
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