第7章 Incident
「どお?伊織」
『綺麗じゃん!エマ!!鏡見てよ!』
「へへ、そうかな」
『うん、髪決めたら完璧じゃん
帯も黄緑がいい感じにアクセントになってるし』
「なんか照れるね//」
シャッ!
「エマちゃん、伊織さん…どう、かな」
「おー!!ヒナめっちゃ可愛い!」
『本当!やっぱ帯は紫よりピンクだね〜
そっちの方が可愛い』
「エマちゃんも綺麗!!大人っぽい!」
「本当!大人!?」
「うんうん!」
「やった!」
小物とかは自分たちで選ぶみたい
私はこれでお役御免かな
「あれ?伊織さんはお祭り行かないんですか?」
「伊織もマイキーと行けばいいじゃん!
一緒に浴衣買おうよ〜」
『あー、、、』
「マイキーくんだって伊織さんの浴衣姿きっと喜びますって!!」
『ヒナちゃん、そもそも私万次郎とそういうのじゃないよ?』
「でも!絶対伊織さん似合う!
絶対綺麗ですよ!!」
「そうだよ!髪の毛綺麗な黒髪だし!」
そう言ってもらえるのは嬉しいけど、何分お祭りは8月3日
本来けんちゃんが万次郎との内部抗争で命を落とす運命だった日だ
その日が終わるまでは油断できない
『…ありがとう。
でも、東卍のことあるから私はお祭りには行けないわ』
「えっ!もう終わったんじゃ…」
『まだよ。
後処理とか残ってるし、油断もできない。
こういう時期が1番揺らぎやすいから。』
「伊織さん…」
『私の大切な役目なの。
だから2人は楽しんでね♡』
私はそれだけ言って、その場を後にした
ダブルデートするって言ってたから、けんちゃんの近くにはタケミっちがいる
だから私は自由に動ける
その日は何があっても大丈夫なようにしておかないと
何もないのを1番に願いながら、私は早歩きで次の場所へ向かった