第6章 Infighting
「…そんな訳ねーだろ。
ドラケンはパーちんを捨てたんだ!!
本当に嫌ならマイキーくんみたいにちゃんと言う筈だろ!?」
『違う!!
けんちゃんはそんなこと思ってない!!!』
「そんなこと信じられるか!
そんな、こんな短い時間で受け入れられる訳ねえだろ!!」
『受け入れられてないけど!自分の本音を押し殺して、みんなの前ではそうやって言ったの!!
だからけんちゃんだって今とても苦しんでる!
みんなみたいにパーちゃんを助けたいって言えないから!余計に苦しんでる!!』
「いくらそうだとしても!パーちん助ける気がねえのは一緒だろ!!
俺たちはパーちんを助けたいだけなんだ!!」
『助けるってなに!?
パーちゃんが決めた覚悟を踏み躙ることなの!?
…そもそも、パーちゃんが捕まってしまった今、そこから出してあげることなんてできないのはわかっているでしょう!?』
「いや!違う!!
パーちんは助けられる!
金積めばパーちんは出てこれるんだよ!!!」
『は?』
お金で、パーちゃんが出てこれる…?
『…それってどう言うこと?』
「詳しいことは知らねえよ!
ただ!言われたんだ!!金で解決出来る問題だって!
だったら助けねえ理由はねぇたろ!!それをドラケンは否定してんだ!!!
助けられる手段があるのに使わねえってアイツは言ってんだよ!!」
『言われたって誰に!!』
「…アンタは俺たちの味方か?それともドラケンの味方か?
それ知ってどうするんだよ
パーちん助けんのに協力してくれんのか?」
『いや、違う!
おかしいわその話!!
お金で解決できる問題なんかじゃない!!
これは…』
やっぱり、誰かが裏で仕組んでる
実際にパーちゃんが長内を刺したのは事実
それが覆ることがない以上、中高生如きの力でパーちゃんは何があっても少年院から出てくることはない
お金で解決できるって話を餌に彼らを動かしているだけだ…!
『ペーくん!よく考えて!
貴方は騙されてる!!いくらお金を積んでもパーちゃんは助けられない!』
「んなのなんでわかんだよ!!」
『当たり前じゃない!
そんなことがまかり通るわけがない!!』
…ペーくんの感情を利用しきってる
全く言葉が届いてない