第6章 Infighting
ぷるぷるぷ『はい』
私のケータイが震える
何かあったんだ
「伊織…マイキー派を仕切ってるのはぺーだ。
あそこだけ以上に熱を帯びてる。」
『…やっぱり、
わかった。ありがとうたかちゃん。すぐ向かうわ。
彼らの場所とかわかる?』
「おそらくだが…喧嘩賭博とかやってたとこの公園だ」
『了解』
ペーくん…
ペーくんはパーちゃんを心から尊敬してた
パーちゃんのことを誰よりも側にいて支え続けてきた
彼にとって、パーちゃんは全てだった筈だ
…私が話して聞く耳を持っているかも怪しいけど、一体どうするか、、、
『…会ってみないと話にもならない、よね?』
一刻も早く万次郎とけんちゃんを会わせて2人の元へ行きたいけど、下の子達のことも放っておけない
ああ、体が後2つくらい欲しい
とにかく私は公園に向かって走った
ー
ーー
ーーー
ーー
ー
『いた』
そこにはペーくんを中心に見覚えのある隊員たち
この場にいる3分の2くらいが参番隊のメンバーだな
これだけでどれだけパーちゃんが隊の子たちから慕われていたのかがわかる
『ペーくん!!』
「っ、伊織、さん…」
『ペーくん、一旦落ち着いて。
ペーくんがパーちゃんを大切に思っていたのは知ってる。
パーちゃんに捕まって欲しくなかったのもわかってる。
でも、、』
「…伊織さんに話すことはないです。
俺たちはマイキーに着いていきます。」
『…万次郎に着いていくのは私も一緒よ。
万次郎もけんちゃんも私も、向いている方向は同じ。
マイキー派とかドラケン派とかあり得ない!』
「じゃあ!伊織さんはどっちの味方なんですか!!
パーちんを助けたいと思うマイキーくんですか!?
パーちんを見捨てることを選んだドラケンですか!?」
『けんちゃんはパーちゃんを見捨てた訳じゃないわ
パーちゃんは自首したのよ』
「同じことだろ!!!」
『同じじゃない!けんちゃんだってパーちゃんを失うのは嫌だった
それでもそれを押し殺してパーちゃんの覚悟を尊重することを選んだの』
はじめて真っ向に向き合って互いに言い合う
譲れない