第6章 Infighting
まず圭くんに言ったとおり、とにかく2人の喧嘩を収めないといけない
そうすればある程度の子たちは落ち着くだろうから
となれば、、、2人に会わないことには話が進まない
『よし』
私はある人物に電話をかけた
『もしもし?
ちょっと頼みたいことあるんだけど、、』
ー
ーー
ーーー
ーー
ー
来た!!
『っけんちゃん!!!』
「あ?伊織?」
『…なんか久しぶりだね』
「あー…悪いが俺は今『たかちゃんなら来ないよ』
「は?」
『ごめん、騙すような真似して…
でも、こうでもしないとけんちゃん私に会ってくれないでしょう?』
「…」
『お願い、少しでいいから、、話をきいて』
そう言うと、けんちゃんはため息をついて頭を掻いた
怒らせてしまったかと思い少し身構える
「…避けてたのは、悪かった
話、聞く」
『!ありがとう!!』
「いや、、、俺のほうこそ悪かった。
その…合わせる顔なくて、お前にだけは会えなかった」
『けんちゃん…』
「まあ、座れよ」
『うん…』
公園のベンチに2人で並んで座る
なんだかこうやって改めて話したことなんてないから凄く緊張する
『あの、さ
万次郎のことなんだけど…』
「俺、アイツとはもうやっていけねえと思ってんだ。」
『え?』
「…パーちんが捕まったの、アイツは納得してねえ。
パーは自首した。その覚悟を俺は汲んだつもりでいる。
でもアイツ…パーを無罪にしたかったんだよ。」
『…』
「その気持ちも勿論分かる。
…だが、そんなことしちまったら、よ、、、
………パーは一生その業を背負って生きていかなきゃならなくなる。
今なら一年少しで精算しきれるってのに」
『…うん』
けんちゃんの言うとおりだ
どんな理由があれ、刺してしまったことは事実
その重さはパーちゃんが一番理解してた
だから彼は自首したんだ