第5章 Cause
「伊織、お前は下がってろ
…俺がやる」
『…パーちゃん、、、』
「元々オレの喧嘩だ」
そう言うと、パーちゃんはタケミっちの顔に振り上げられた拳を止めた
「テメェの相手はオレだよコノヤロー
お前は邪魔だ…引っ込んでろ」
「っ…」
『タケミっち、こっち
座って休んでて』
「…は、はい、、」
ふらふらとした足取りでこちらに戻ってきたタケミっち
コイツらの前で治療はできないから安静にしておくしかない
と、彼にペーくんが近づいてきて言った
「パーちん舐めんなよ花垣
パーちんは東卍でもバリバリの武闘派
1人で突っ込んでチーム一個潰しちまうような奴だ
長内なんかに絶対ぇ負けねえ」
「っ、でも、アイツ…」
「タケミっち、黙って見てろ
これはパーの喧嘩だ」
『…』
タケミっちは長内の拳を受けて何か思うところがあるらしい
でも、万次郎の言う通り、これはパーちゃんの喧嘩
そこに手を出すのはパーちゃんのプライドを傷つけることになる
「うらぁ!!」
ゴッパンパン!!
…始まった
「っ!」
「ハハハッどうした?」
「てめえ…ボクシング齧ってやがるな」
ドッ!!!
「ヤベェ
モロに食らった!!」
『…』
パーちゃん、かろうじて立っている
これがボクシングの試合ならもう勝負はついてるだろう
「こんなパンチじゃアリも殺せねえぞ…」
「やばい、意識が飛んでる…」
「そんな一撃で…
バケモンかよ長内…
………っパーちん!!!」
「ペー!!
…黙って見てろっつったよな?」
「っ、、ごめん…マイキー」
既にボロボロのパーちゃんを見て、ペーくんが思わず駆け出したのを万次郎が止める
と、タケミっちが抗議の声を上げた