第5章 Cause
ドラケンくん達と伊織さんか分かれて、俺はドラケンくんの方を追っていた
少し歩くと、そこは街の中でも大きな総合病院
「病院?
てか伊織は?」
「ああ、なんか用事あるってよ」
「なんで1人で行かせたの」
「昼間だし大丈夫だろ。
それに、コッチは伊織を連れて行けねえ訳があったからな。
丁度よかったんだ。」
「ふうん
伊織置いてまでこんなトコになんの用ナン?」
「……ちょっとな」
?
本当に、病院に何の用だろう
それに、伊織さんを連れて行けない理由ってなんだ?
そのまま2人を着けていくと、ある病室の前で2人は足を止めた
そこには機械に繋がれ、身体中に包帯を巻かれた人がベッドに寝かされていた
「誰?」
「パーの親友の彼女だ」
それって…愛美愛主との抗争の火種の……
「頭7針縫って歯ぁ折れて左目網膜剥離
体中打撲で肋骨折れて5日間意識戻んねえって」
「…」
ひでぇ
「愛美愛主にやられてこの仕打ちだ
路上に倒れてたのを通行人が通報した」
「そっか…
伊織置いてきたって、そう言うことね」
「ああ」
「…」
「何しに来たんだお前ら!!」
「!?」
病院ではあまり聞くことのない大声に思わず肩を震わせれば、五十代ほどの男女2人の姿が
…彼女の両親か
「娘をこんな目に合わせてのうのうと顔出しやがって!!
帰れ!!!…帰れ!!!クズ共が!」
「お父さん…」
バッ!
と、ドラケンくんは何も言わずに勢いよく頭を下げた
しかし父親の怒号はさらに熱を帯びる
「頭なんて下げて済むか虫ケラ!!
お前らゴミのせいで娘は死ぬとこだったんだ!!!」
「頭なんて下げんなよケンチン
オレら悪くねーし
てか何八つ当たりしてんのこのオッサン」
「帰れ!!虫ケラ!」
「あ?誰に向かって口聞いてんの?」
ガッ!
「…え!?」