第5章 Cause

『あ、そうだ
私ちょっと行かないといけないとこあるの。』

「あ？どこだ？」

『秘密♡
だから万次郎よろしくね？』

「…まあそりゃいいが、、、
気をつけろよ？」

『はいはい
じゃあまたね！』












私はけんちゃんと万次郎に背を向けて歩き出す

目指すは現代で調べた病院




万次郎が起きてたら絶対着いてきちゃうから、今がチャンスだった














『えーっと、、、確かここからそんなに遠くはなかったような…』











未来から持っていけるものはない

だから向こうで調べた情報は全て頭に叩き込んでおかなくてはならない



…幸い記憶力には自信がある

大丈夫、覚えてる












「っ！伊織！？
なんでこんなとこにいんのよ！！」

『え？』











渋谷を抜けて少ししたところで、後ろからそんな声が聞こえた

あの茶髪は…もしかして、、、












『柚葉？』

「この辺りに来たらダメって言ったじゃない！！
黒龍に目つけられたらアンタ終わりよ！？」












黒龍…

真兄が作ったチームで東卍が最初に潰したチームだったはず…



そういえばこの前見たノートには10代目の黒龍のことが書いてあったな…

えっと、、、












「ぼーっとしてないで！！
早く帰んな！」

『あっ！』












思い出した！！

そうだ、たかちゃんの所の八戒くん！

柚葉の弟で、彼らのお兄さんが現黒龍の総長柴大寿



暴力を売るお金を持ったチームを作り上げたんだ













私は柚葉には東卍であることは言ってないし、八戒くんとの関係も話してない

そうしたら彼女の拠り所が無くなってしまうから…





…柚葉は八戒くんを守り続けてたんだった