第1章 くノ一とアイカツ!
「まあ!」
美月のウケが良かったようです。彼女は山本先生に拍手を送っていました。いちごたちも美月と同じ動作で拍手を送ります。
「あなたたちが困っていること、よく理解しました。迎えを再び頼みたいけど、そのスターライト学園さんに携帯電話で連絡がとれないのですよね」
「はい、どこか電波の良いところってありませんか? どこでもいいです。教えて下さい」
あおいの頼みにくノ一たちは頷き、相談し合っていました。
「この辺で電波の良いところって言ったら……」
「私たちのいるところから見て北の崖を登ったところかしら」
「そこなら、いちごしゃんたち、スターライト学園に電話がつながるかもしれないでしゅ」
「崖!?」
いちごは、くノ一たちの話を聞いて目がキラキラと輝きます。横であおいと美月が苦笑です。
「ユキちゃん、トモミちゃん、おシゲちゃん、崖の上までいちごちゃんたちの案内、お願いね」
「え、先生は?」
トモミが尋ねると、山本先生は荷物から紙を何枚か取り出します。
「私はこの報告書を学園長に出さないとならないから。これ置いてきたらすぐ追いつくから」