第1章 くノ一とアイカツ!
いちごたちは彼らに見つからないよう、ユキたちと匍匐前進で進み、大きな草むらの陰に移り、隠れます。ふと、あおいは携帯を取り出しました。すると、電波の線が1本立っています。
「ここだとまだ電波が悪いね。もうちょっと奥に進んだ方がいいみたいね」
美月も携帯を見て電波の線が何本立っているか確認していたようです。そうみんなに言います。
「あ、誰か来る。みんな隠れて」
ユキが慌てながら指示を出しました。ドクタケ忍者隊の1人がちょうどいちごたちのところに向かって歩いて来たため、彼女たちは木と一体化するような布を使って隠れる擬装や、木の葉隠れの術を使って隠れます。
術に成功したか、ドクタケ忍者隊の1人は隠れていたいちごたちの前を通り過ぎて行きました、かに見え見えましたが、何と戻って来てしまいます。
隠れるとき、いちごの赤いリボンまで隠し切れていなかったようです。ドクタケ忍者隊の1人に布を剥がされたいちごたちは見つかってしまいました。
「忍術学園の生徒か。見かけたら、捕まえろとのお頭からの命令が下っていたな。逃がさないぞ」
「どうしよう、見つかっちゃった……」
「あの人、怖い……」
「いちご、霧矢、逃げるよ」
美月を先頭にいちごとあおいも走り出します。