第14章 【第十三訓】ベルトコンベアに挟まれた工場長の話
「アレはお前、びびってたんじゃねェ」
「むしろ俺はこーゆうの好きだぜ」
互いに怖がっていないと言い張る銀時と土方。
その最中、背後の障子が開いた。
「銀ちゃん、そろそろ帰……」
○○は振り返り、そこに神楽の姿を確認する。
しかし、振り返る途中に見えるはずの土方の姿が見えなかったことに疑問を抱く。
見ると、土方だけでなく銀時もない。
「何やってるアルか」
銀時と土方は揃って縁の下に潜っていた。
「いや、コンタクト落としちゃって」
声を重ねて答えると、二人揃って起き上がった。
「ダメだな。暗くて見つかんねーよ」
「諦めて新しいの買うとするわ」
○○は二人に懐疑の視線を向けた。
二人が裸眼だということは知っている。
「何だァ、その目は」
「もしかして、ビビッたとでも思ってんの?」
何事もなかったように、土方は再び腰をかけ、銀時は寝そべった。
「それよりもうさァ、早く金額決めてよ。このままじゃ日が暮れる」
ペンの蓋を外すと、ポンッという空気音が響いた。
「……いい加減に認めたら。二人とも」
土方と銀時が再び足元に這い蹲っている。