第58章 【第五十七訓】野良猫への無責任な餌やリはやめましょう
「溝鼠組が?」
新八と神楽は前夜に見たことを報告する。
夜遅くまでホウイチ捜しをしていた新八と神楽は、町内会の野良猫捕獲の裏で溝鼠組が動いていることを突き止めた。
そこには木天蓼星大使館が関わっているという。
「おかしいと思ったんだよ」
お登勢は今回の野良猫捕獲には裏があると思っていた。
○○は新八、神楽とは別行動でホウイチを捜した。
耳のない猫の目撃情報は数件あった。そこにゴリラもいたという謎の目撃談。
ゴリラは見たけど猫は見ていないと言う人もいた。
銀時の目撃情報は一件もなかった。
失踪から三日以上経っても、銀時は戻っていない。
「乗りこむアル!!」
神楽は捕らえられた猫の救出を訴えるが、相手は大使館。
下手に手を出したらタダでは済まないとお登勢は止める。
「こっからは猫の領分さ」
昨夜、多くの猫が捕らえられた。
その中にはかぶき町のボス猫、ホウイチも含まれているという話だ。
「僕達にはどうすることも出来ないんでしょうか」
「アンタ等はアンタ等の領分を守ればいいのさ」
自分達の領分。大切な場所。
このかぶき町を、これ以上変えられたくはない。