第49章 【第四十八訓】盗撮した亀を捕まえて竜宮城に行ってみた 其ノ二
「何を言うておるんじゃ。○○殿は大人しい子じゃったからのう。わしらとふざけたことなど、一度たりともないわ」
「あの頃の○○はいるのかいないのか、わからんくらい静かじゃったのう」
「じゃが、あの頃から○○殿がわしを想うておったこと、わしには通じておったぞ。目と目で通じ合うんじゃ。ツーとカーじゃ」
「ヅラ、妄想も大概にせい。大体ヅラ、お前がガキの頃に惚れとったのは、○○じゃなくて、○○の母ち――」
「銀時、貴様ァァ!! ○○殿には言うなと何度も言うたはずじゃァァァ!!」
桂は銀時の首を絞めユラユラと前後に揺らす。銀時はされるがままに揺れている。
「うるせーよ、ジジイども! 今がどんな状況なのかホントわかってねーな、オイ!!」
一刻も早く乙姫を倒し、妙を救出しなければならないというのに。
「あんなに武●老師様に怒られたのに、銀サンもヅラも、ちっとも成長しないままジジイになっちゃって」
○○は朗らかに銀時と桂を見つめる。
「武天●師様!?」
新八は頬を引きつらせる。
「なんで桂さんの改竄された記憶に乗っかってんですか! ○○さん、本当に記憶戻ってるんですか!?」
記憶を取り戻しているのか、単に老化でボケているのか、新八にはわからない。