第49章 【第四十八訓】盗撮した亀を捕まえて竜宮城に行ってみた 其ノ二
「なんとか逃げ切った」
新八、銀時、○○、桂は乙姫の屋敷内で敵兵から身を隠す。
老人三人を背負った状態だったが、どうにか新八は敵の亀軍をまくことに成功した。
「近頃の若いモンはこれ位で情けないのう」
もう僕しらないとの老人三人を突き放すような発言に桂は新八をなじる。
「おいヅラ……なんだっけ」
口を挟む銀時はボケ、さらに桂もボケ、新八のフラストレーションは貯まる一方。
「いい加減にしねーと山に捨てにいくぞコルァ!!」
「銀サンもヅラも、新八君を困らせないの。全く、子どもの頃から何も変わらないんだから」
見かねた○○が口を挟むが、その言葉も新八を困惑させる。
「子どもの頃!?」
新八の知っている○○は子どもの頃のことなど覚えていないはずだ。
記憶を取り戻すにしても、取り戻し過ぎている。
「いつも三人でふざけて……はて。三人?」
目を細め、○○は首を傾げる。
「ひぃ、ふぅ……」
銀時、桂と指を差し、最後に自らに指を差す。
「みぃ。ああ、私か」
納得する○○の横で、桂が腕を組む。