第7章 【第六訓】人生ってオッさんになってからの方が長い話
「けえったぞー!」
銀時は腰を下ろしてブーツを脱ぐ。
「神楽! いねーのか?」
「ほァちゃー!」
「いるじゃねーか。何騒いでやがんだ」
肩を回しながら、銀時は声を張り上げた。
「おい、神楽! 銀さん、疲れてんの! 茶の一杯でも入れてくれや!」
「ほんわちゃー!」
しかし返事はなく、聞こえるのは妙な奇声だけ。
「きこえてねーのか?」
腰を上げ、部屋へ向かう。
「おい、かぐ――」
「わちゃ!」
戸を開いたと同時に痛みが顔面を襲った。
「あ、銀ちゃん!」
「……あ」
銀時は顔を押さえて蹲った。鼻が痛い。
覆っていた右手を離してみると、手のひらは赤い液体で塗りたくられていた。
「あ、鼻血ネ!」
「神楽ァァァ!」
「私違うヨ! ○○ネ!」
神楽の指さす方を見ると、何食わぬ顔でソファに座っている○○の姿があった。
銀時は眉間の皺をひくつかせ、○○に歩み寄った。