• テキストサイズ

~月夜の紅~ 銀魂原作沿い小説

第7章 【第六訓】人生ってオッさんになってからの方が長い話


 近藤が警察庁へ疾走している頃、○○は『万事屋銀ちゃん』と書かれた看板を見上げていた。
 階段を上り、扉の前に立つ。呼び鈴を鳴らす。

「はーい。お待ちくださーい」

 応えたのは覚えのある少年の声。

「あれ? おはようございます」

 彼も○○のことを覚えていたらしい。
 少し驚いた表情を見せながらも挨拶をくれた。

「朝早くにごめんなさい。あの人、いますか?」

 幼なじみらしい、銀髪の男。

「銀さん、今少し出てるんですよ。上がって待っていてください」

 ○○をソファに促すと、少年は茶を入れに部屋を出た。
 部屋の中央にテーブル。それを挟む二つのソファ。
 隅にはテレビがあり、その横に大きめの机がひとつ。
 見上げると、

「……『糖分』?」

 と書かれた額縁が目に入った。

「お待たせしました」

 急須と二つの湯飲みを持ち、少年は戻った。
 ○○の向かいに座り、慣れた手つきで茶を注ぐ。

「えっと、君は」
「新八です。志村新八」
「新八君、は、バイトの子?『万事屋銀ちゃん』っていうのは……」
「僕はバイトみたいなもんです。『万事屋』は銀さんが営んでる、まァ、何でも屋ですね」
「何でも屋」

 何やら胡散臭い商売だ。
 だが、あの胡散臭い男に似合いの職業のような気はする。
/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp