第7章 【第六訓】人生ってオッさんになってからの方が長い話
「ほっとけよ。アイツもガキじゃねーんだ」
土方は手紙を沖田に返すと、座卓へ戻った。
「○○は俺ら以外に頼りがねーんだぞ! 孤独の寂しさで死んだらどうすんだ!」
「うさぎか!」
過保護な近藤に呆れつつ、突っ込まずにはいられない。
「大体、俺ァ、アイツを屯所に置くことに反対だったんだ。いい機会だ」
「トシは○○が心配じゃねーのか!? ○○は記憶がねーんだぞ! 生まれたての小鹿なんだぞ!」
「いつの話だ。記憶がねーたって、今は普通に暮らせてんだろーが」
一つ、気になる点はあるが、他は普通の女と変わらない。
自立が出来るならそれがいい。
つけっ放しのテレビでは、朝のニュースが続いている。
――今朝未明、かぶき町で女性の変死体が発見されました
皆の視線がテレビに集まる。
近藤はみるみる顔を青ざめさせ、奇声を上げながら一目散に走って行った。
目指す先は警察庁。その死体が安置されているだろう場所。
「ったく。過保護にも程があるぜ」
「自分のせいで出てった女が死んだかもしれねーってのに、その余裕。大した神経をお持ちのようですねィ、土方さんは」
「うるせェ! ○○なわけねーだろうが! てめーはとっとと着替えて来い! いつまで休日気取りだ!」
ひとしきり怒鳴ると、土方は大股歩きで自室へ向かった。
扉を閉めて一息吐き、携帯電話を取り出した。
「土方です。かぶき町で見つかった女の死体の特徴を教えて下さい」
電話先は、警察庁。