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~月夜の紅~ 銀魂原作沿い小説

第36章 【第三十五訓】ホストクラブ『高天原』の話 其ノ二


 ホストに扮した銀時、新八、神楽は黒駒の勝男とやり合った。
 半分酔っている○○は銀時に止められ、そこに加わることは出来なかった。
 決着がつく前に、勝男は慌てた様子で店を出て行った。
 さらにはおばちゃんまでもが姿を消していた。

「まさか狂死郎がババアの息子八郎だったとはな」

 おばちゃんがいなくなったことに狂死郎は取り乱し、店を飛び出してしまった。
 整形後の八郎の姿は、アフロの八郎ではなく、狂死郎だった。
 銀時、○○、神楽、新八は、消えてしまったおばちゃんを捜して夜のかぶき町を彷徨い歩いた。

「○○、締め過ぎアル。オロナミンCが体の穴という穴から出ちゃうヨ」
「我慢して我慢。緩かったら落ちちゃうヨ」

 ○○は縄で神楽を鉄筋に括りつけている。
 おばちゃんを見つけたのは、とある建設現場。そこに狂死郎の姿もあった。
 おばちゃん奪取のため、○○達は作戦を実行に移す。

「オッケェ、新八君」
「オッケェって、僕がオッケェじゃないんですけど」

 縄を縛り終え、○○は新八に合図を送る。
 神楽の体を縛った鉄筋は、新八が操縦席に座るクレーンに取りつけられている。
 機械が苦手な新八は○○と変わりたい所だが、アルコールの抜けていない○○に運転をさせるわけにはいかない。
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