第36章 【第三十五訓】ホストクラブ『高天原』の話 其ノ二
銀時は○○の手にビール瓶を握らせると、グラスに注がせた。
「景気はどーですか、社長さん」
「ちっともよかねーよ。依頼もねーしな」
「不景気ですからね。今日はたくさん飲んでって下さいね。タダだし」
言いつつ、○○も手酌でビールを注ぐ。
「ここだけキャバクラになってるよ」
つーか今仕事中だぞ依頼あんだろと、新八は依頼人に目を向ける。
おばちゃんの存在を、銀時、○○、神楽の三人は忘れている。
新八だけは仕事を遂行。
「八郎に何か?」
八郎のことを根掘り葉掘りと聞き出す新八に、狂死郎は聞き返した。
その最中、入り口で騒動が起こった。
八郎が吹っ飛ばされ、テーブルが割れる。
乗り込んできた男に銀時は覚えがあった。
かぶき町四天王の一人、『溝鼠組』泥水次郎長の所の若頭、黒駒の勝男。
*
「まさか狂死郎がババアの息子八郎だったとはな」
突然勝男が撤退した後、おばちゃんが姿を消した。
狂死郎は取り乱し、店を飛び出してしまった。
本物の八郎は狂死郎だった。
○○達はおばちゃんを捜して夜のかぶき町を歩いた。
「○○、締め過ぎアル。オロナミンCが体の穴という穴から出ちゃうヨ」
「我慢して我慢。緩かったら落ちちゃうヨ」
○○は縄で神楽を鉄筋に括りつけている。
おばちゃんを見つけたのは、とある建設現場。
黒駒の勝男に捕らえられており、そこには狂死郎の姿もあった。
おばちゃん奪還のための作戦を実行に移す。