第31章 【第三十訓】妖刀『紅桜』 其ノ四
「エリザベス!?」
敵の手を逃れた○○は船の甲板に出た。
目にしたものは攘夷浪士の乱撃戦。
プラカードで敵を殴りつける白い生物は一際目立っていた。
「エリザベス、後ろ!」
○○に目を向けていたエリザベス。
その隙を突くように、背後から一人の浪士が刀を振り上げていた。
エリザベスは体を回転させ、その勢いで男の横顔をプラカードで殴りつけた。
「ッ!! 何すんだ、テメェ!!」
浪士は○○にも刃を向けた。
白刃をかわすと、○○は頭突きを食らわせた。
繋がれていた縄は解けたが、両手はまだ括られている。
縄に気づいたエリザベスは、プラカードでぶった切った。
「何で出来てんの? そのプラカード」
エリザベスはペタペタと走って行くと、プラカードを敵の後頭部へと打ちつけた。
自由を得た○○は刀を拾って構えた。
だが、そこに一つの問題点があった。
「誰が敵!?」
高杉一派、桂一派入り乱れての白兵戦。
どちらも同じような浪士の集まりで、区別がつかない。
○○はかかって来る人物のみと応戦した。
もしかしたら、桂、高杉両陣営の者を返り討ちにしているかもしれない。
(どちらにせよ攘夷浪士だ。どっちでもいいや)
と、思いながら大暴れ。