第22章 【第二十一訓】百万編の詩より一吠えのワン🐾の話
「銀さん、ケガ大丈夫?」
万事屋への帰路、○○は銀時を見上げた。
定春に爪を立てられた痕が顔に痛々しく残っている。
「暴走車に跳ね飛ばされた所ならまだ痛むぜ」
「そう。じゃ、大丈夫だね」
「何が大丈夫だ」
前を歩くのは新八と神楽。神楽の横には定春が寄り添っている。
作戦は成功し、定春を元の姿に戻すことが出来た。
「銀ちゃーん! 定春と散歩してくるアル!」
大きな声で告げると、神楽と定春は走り去った。
「まだ散歩すんのかよ」
今日は凶暴化した定春と江戸中を走り回ったはずだ。
「散歩と引き摺り回されるのじゃ、全然違うからね」
「僕はこのまま帰りますね」
新八は万事屋へは寄らず、恒道館への道を行く。
銀時と○○は二人で万事屋へと歩く。
「私も暗くなる前に戻らなきゃ」
空を見上げる。まだ日は高く、空は一面青い。
「いつまであんなむさくるしい所にいるつもりだ」
銀時はあからさまに不満を顔に出す
○○が屯所に身を寄せていることは不愉快でしかない。