第18章 【第十七訓】どうでもいいことは忘れていい話
深刻な顔で○○は大江戸病院の椅子に腰かけている。
お登勢、神楽も同様、深刻な表情で座っている。
目の前の部屋に表示された『手術中』の文字は点灯中。
現在、手術が行われている。
患者は他でもない、銀時だ。
報せを受けた新八が息を切らせて駆けた。
表情を曇らせて銀時の安否を問う。
「ジャンプ買いに行った時にはねられたらしいネ」
「私が買い物の時に買って来ればよかった」
○○は着物の裾で涙を拭う仕草を見せる。
「いい年こいてこんなん読んでるから、こんな目に遭うアル」
スクーターと共に転がっていたジャンプ。
回収されたその雑誌を神楽は掴み上げた。
「じゃあ、私も同じ目に遭うかな? いい年こいてこんなん読んでるから。ていうか、読んでいい?」
○○の目は表紙に釘づけになっている。
四人の様子に新八は安堵する。
こんな能天気な雰囲気ならば、命に別状はないのだろう。
「携帯でしゃべってたら確認遅れちゃって」
安堵したのは新八だけではない。
銀時をはねた車の運転手も、責められることのない雰囲気に安堵している。
しかし、この面子を相手に一筋縄ではいくわけがない。
「てめーかァァ、コノヤロォォ!!」
「ヘラヘラしてんじゃねェェェ!!」
「出せるだけ出さんかい!!」
神楽、○○、お登勢。三人の足蹴りが襲う。
「うっせェェェェ!」
騒動を耳にし、看護婦が手術室の扉を開いた。
ここぞとばかりに五人は手術室へと飛び込んだ。