第11章 生まれてきてくれてありがとう
「っあ、ま、って、」
⠀そこは熱く湿っていた。柔らかく、リヴァイの指を包む。膣口を探り、そのふちをなぞる。
⠀初めての感覚にアリアの喉がちいさく鳴った。
「痛かったらすぐに言え」
⠀優しくしなければと思う自分がいる。
⠀早くここに挿れたいと思う自分がいる。
⠀だが、急いではならない。アリアのことを一番に考えるのだ。
⠀指先が沈み込む感覚があった。
「リヴァイ、さん、」
⠀キスをして、あやすように手を握りながら、ゆっくりと指を進めていく。ずぷずぷと沈んでいく。
⠀⠀ アリアは全身に力を入れ、リヴァイの手をきつく握りしめた。額には汗が浮かんでいてその顔は苦しそうに歪められていた。
⠀たった1本指を入れるだけでそんなにも辛いのだ。今夜は最後まですることはできないかもしれない。
⠀だが、それもまた覚悟の上だった。
「リヴァイさん」
⠀長い時間をかけてようやく中指がすべて入る。
⠀
⠀アリアの中は熱い。異物をぎゅうぎゅうと締めつけ、押し出そうとする。形に慣れるまでリヴァイは手を動かさなかった。
「リヴァイさん」
⠀熱に浮かされたようにアリアが呼ぶ。なんだ?⠀と優しく問いかければ、彼女は浅い息を繰り返しながらリヴァイの耳元に口を寄せた。
「どれだけ痛くても大丈夫です、だから、最後までしてください」
「だが、」
「わたしは、今日、あなたに抱いてほしいんです」
⠀だから、おねがい。
⠀リヴァイはアリアの顔に弱かった。この顔で頼み事をされて断ることなどできるはずがない。
⠀
「……あぁ、わかった」