第105章 足りねぇんだろ?※/ジン
『やだっ……』
「そう言ってられんのも今だけだな」
スイッチが入れられて震え始めたローター。条件反射でナカがキュッとなったのが自分でもわかった。そして、それはジンを更に不機嫌にした。
ゆっくりだった抽挿が一気に早くなって、ガツンっと奥を突かれる。
『ひっ、うっ……』
「……」
『っ……あああっ!!』
無言のまま秘芽にローターが押し当てられる。ナカが思いっきり締まって、その瞬間またイッた。
「やだやだ言うくせに、身体はずいぶん正直だな?」
『んあああっ!』
「1人だけでヨガってんじゃねえよ」
頭がおかしくなる。涙で滲んだ視界は何を映してるのか全然わからないし、喘ぎ声より悲鳴と言った方がいいような声を上げる。
何か言いたくてももう言葉にできないし、何より意識が飛びかけてる。実際、何度か飛んだ。でも、強すぎる快楽に無理矢理引き戻される。しばらくして腕の拘束を解かれたけど、動かす気にもならない。
やっと抽挿が止まった時、私の意識は深い闇の中だった。
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『よし……』
2日後。本当は昨日やりたかったけど体が動かなかった。
もうあんな目にあって溜まるか、なんて思いながらあの玩具を箱ごと処分することにした。もっと早くやるべきだった。一応そういう玩具の処分の仕方を調べて、過去の自分を責めながら勢いよくクローゼットを開ける。
『……あれ?』
あの玩具が入っていた箱がない。元々あった場所がぽっかり空いている。クローゼットの中を隈無く探したけどない。
『嘘……』
部屋中探してもない。そこそこ大きな箱だ。見つからないわけない。箱どころか、昨日ベッドの上に転がっていた玩具も全部ない。
そんなとき聞こえたノックの音。生返事を返すと入ってきたのはウォッカ。
『どうしたの?』
「兄貴に言われて……マティーニ?何を……」
『ねえ、このくらいの箱知らない?』
手でなんとなくの大きさを示しながら聞く。
「あ、それならさっき兄貴の部屋に……」
『っ……!』
ウォッカを押しのけてジンの部屋へ。鍵は開いてたからそのまま入って、クローゼットを勢いよく開ける。
『えっと……あ、あった』
クローゼットの下段の奥の方にその箱を見つけた。ほっとしてそれを持ち上げようとした。しかし……
『え、なんで?鎖?』