第97章 忘れられないように※
「……もういい」
僅かに上がった息と共にそう言われた。確かにもう充分硬くなってるし、でも先程好き勝手されたままなのも癪だし。
『ん……ぅ……』
だから、もっと深く咥え込んだ。
「てめぇ……っ!」
ジンの手が髪の毛を掴む。チリッとした痛みがあったけど、それでも口は離さなかった。苦しいけど口と舌の動きは止めない。全部は咥えきれないから下の方は手で。
「く、っ……」
ジンのモノがぶるっと震えて、同時に口の中に独特の苦味が広がる。途切れながらも出切ったそれを零さないように口を離した。そして、口の中で転がしてからゆっくり飲み込む。口の端から垂れてしまった分も指ですくって舐めた。
「てめぇ……」
『ジンだって止めてくれなかったでしょ』
「……」
『ごめん、ジンが感じてるの見たら止まらなくてさ』
無言で睨んできたジンにそう返し触れるだけのキスをした。ジンの顔をじっと見つめると、ジンが先に目を逸らす。
『照れた?』
「……」
『えっ』
「うるせぇ、絶対泣かす」
『ふふ、そっか』
ジンがゴムを取っている間に捲られただけだった上の服を全て脱ぎ、ベッドの下へ落とす。ベッドに仰向けに倒れてジンを見上げた。
『好きにしていいよ』
「……」
『あ、でも今日は優しいのがいいかも』
「……ああ」
ジンが脚の間に入ってきた。そして、深いキス。舌を絡めていると、入口にジンのモノが当てられる。
『んっ……』
ゆっくり入り込んでくる感覚に腰が揺れる。全部入り切ったところで唇が離れて、お互いを繋いだ糸がぷつりと切れた。
抽挿が始まると、肌同士が当たる音と溢れた水音が徐々に大きくなっていく。快感が強まると自分でもわかるくらいにナカが締まっていく。視線を上げると私を見下ろすジンと目が合って、更にナカが締まった。
「フッ……良さそう、だな」
『う、あ……ん、気持ちいい……』
「っ、は……堪らねぇな」
抽挿が少し荒くなって、それでも気持ちよすぎてシーツを強く握り締める。
『あ、やば、イきそ……っ』
「……好きなだけイけばいい」
『ん、う……あ、イくっ……!』
身体が跳ねて、同時に脱力感に包まれた。息をどうにか整えたいけど、そんな間もなくまた抽挿が始まる。弱いところを的確に攻められるから、イったばかりなのにすぐ快感が高まってきた。