第97章 忘れられないように※

身体を捩って逃げようとしたけど、片脚がジンの腕にガッシリと抱え込まれているせいで意味もなくバタバタするだけだ。

「……逃げようとしてんじゃねぇ。誘ったのはてめぇだろうが」

『んぅっ……や、またイ、く……っ！』

腰が跳ねると同時にぷしっ、と潮を吹いた。何回か経験はあるけど、毎回ものすごく恥ずかしい。離れていたからジンの顔にはかからなかったみたいだけど、それでもどうしようもないくらい顔が熱い。

だるい身体を起こしてジンの胸元をペシペシと叩く。

『もう、やだって言った……！』

「良さそうにしてたくせに何言ってんだ」

『恥ずかしいの！』

「知ってる」

そう言ってジンは私の愛液で濡れた自身の指を舐めた。色っぽくて、それでも恥ずかしさが勝って俯いた。

「初めてじゃねぇだろ」

『そういう問題じゃない……』

「慣れろ」

『無理』

顔を隠そうとしたけどそれより早くジンの手に顎を掴まれて上を向かされた。

「そんな顔するお前が悪い」

『は……？』

「快感と羞恥でめちゃくちゃなその表情……自覚ねぇか」

『ちょ、離し……んっ』

ジンにキスで口を塞がれた。何度かイったせいで身体中敏感になつているから、キスだけでも身体が震えてしまう。薄らと目を開くとジンと目が合った。余裕そうなその表情が少しムカつく。

手を伸ばして服の上からジンのモノに触れた。ジンの目が僅かに細められて、キスが荒々しいものに変わる。それでもどうにか手を離さないようにしていると、徐々に硬さを持っていくのがわかった。

「っ……離せ」

『いいじゃん、やらせてよ』

「必要ねぇ」

『私がやりたいの』

ジンの服に手をかけるが、腰を浮かしてもらわないと脱がせられない。それを訴えるようにジンを見るけど目を逸らされたが少しだけ腰を浮かしてくれた。最低限だけ脱がして直接ジンのモノに触れる。もう充分硬くなってる。ごくり、と小さく喉がなった。

顔を近づけて舌先で先端を舐める。ジンがぴくっと反応した。今度は舌全体を使って裏筋を下から上へ舐め上げる。

「っ……」

ジンが小さく息を漏らした。ニヤケそうになるのを抑えつつ、愛撫を続ける。

上の方は舌で、下の方は手で。硬さも大きさもどんどん増して、ジンがちゃんと感じている事に優越感がわきあがる。

もっと深く咥えようとしたのだが、ジンに肩を押された。