第65章 戒めの傷跡※
返事の代わりに指の動きが激しくなった。いいところを攻められ続ければ……力の入らない手でジンの左腕を掴む。
『っ、あああ!』
身体がビクンっと揺れた。イった余韻で小刻みに身体が震える。ナカも短いスパンで収縮しているのがわかった。
「後ろ向け」
ナカから指が抜いたジンがそう言った。ぼんやりしたまま身体の向きを変える。待って、後ろって……
『ね、やだ……!』
洗面台の鏡に映る自分の姿に気がついて慌てて身体を返そうとしたけど、腰を両手で掴まれて思うように動けない。入口に当てられてるモノを望んでいたはずなのに、こんな状況になれば嫌でも意識がはっきりしてくる。
『ここやだ……』
「見てやればいいだろ」
俯いてどうにか鏡から視線を逸らそうとしているのに、後ろからジンの手が伸びてきて、顎を掴まれて無理矢理視線を上げさせられる。
「いつもどんな顔してんのか……てめぇは知らねえよな?」
『や、待って……っ、んあ……っ!』
制止の声は聞き入れられず、一気にナカへソレが入り込んでくる。その瞬間にとろけるような表情を浮かべた自分の顔。
私、いつもこんな顔してるの……?!
今まで見たことのない表情を浮かべる自分が信じられなくて、どうしようもないくらい恥ずかしくて……俯いて視線を逸らしたいのに、ジンの手がそれを許さない。せめてもの抵抗……と目をぎゅっと瞑る。
「目閉じんな。ちゃんと見てろ」
『やだ……ん、ああ……っ』
快感と羞恥が入り交じって……もうイきそう。
「見てろ」
ほとんど動かせない頭を小さく振る。小さい舌打ちが聞こえて、抽挿が速くなった。
『あ、イく……っ、ああっ!』
背中が大きく沿る。そして全身に脱力感と震えが回った。でも、これで終わらせてもらえないことくらい知ってる。
再び始まった抽挿は先程に増して激しい。思考もまともに働かず、何を思ったわけでもないのに薄らと目を開けた。
それを待っていたかのように、鏡越しにジンと視線が重なった。それだけで身体の奥が脈打ってくる。
「そのまま見てろ」
ジンが視線を合わせたまま私の耳元で囁いた。恥ずかしさは消えないけど、それに抗う気もとっくになくなっている。
『や、また……イ……っ!』
「っ……」
私が達したとほぼ同時にジンのモノが抜かれた。そして、お尻に欲が吐き出された。