第65章 戒めの傷跡※
下着から片脚を抜くとほぼ同時に背後からジンの声がして、変な悲鳴をあげた。
『う、あ……ごめん、起こしちゃった?』
「……」
機嫌が悪いって感じじゃない……なんて思いながら言葉を待ったが、それより先にジンの手が伸びてきて顎を掴まれる。顔が近づいてきて、唇が重なった。
『ん、っ……んぅ……』
すぐに舌が唇と歯列を割って中へ入り込んでくる。押し返そうにもジンの怪我のことを考えたらできない。勢いに押されるようにして数歩さがると、洗面台の縁に身体がぶつかった。
『っ!はぁ……はぁ……』
口内から舌が抜かれていく。ここまで激しいキスも久しぶりで、いつも以上に息が乱れた。俯いたまま、息をどうにか整えようとする。
『ひっ、う……や、だめ……!』
「キスだけで……いや、これはそれより前からだな」
無遠慮に脚を開くようにしてジンの手が秘部に触れる。割れ目をなぞる指の動きとか、微かに聞こえ始めた水音とか……駄目だと思うのに流されてしまえ、なんて囁きが聞こえるような。
『だめ、ねえ……っ、あ』
「どの顔で言ってる」
どの顔って……今、私どんな顔してるんだろ。
『やっ、ああ……っ』
ナカヘ指がつぷりと入ってきた。してなくても平気で2本も飲み込んでしまう。ゆっくり抜き差ししながらいいところを強弱をつけながら擦られる。
『だめ、さいごまでしたくなるから……っ』
「いいだろ、すれば」
『だめ、安静にしててよ……!』
「もう治った」
『バカなこと言わないで……っ、ああ!』
指が更にもう1本増やされる。奥まで掻き回され、水音はどんどん大きくなっていくし、それに比例して快感が身体中に広がっていく。本当にこのままじゃ最後まで……脚が震えて崩れそうになるのを洗面台の縁に手をついてどうにか耐える。でも、やばい……ずっと我慢していたこともあって、まだそんなに経ってないのにもうイきそう。
「……やめるか?」
ジンが口角を上げながら聞いてくる。その言葉に小さく首を振った。
「……わからねえな」
奥まで入れられていた指が抜かれていく感覚がしてジンを睨んだ。それを鼻で笑って受け流される。
「言え」
『っ……』
入口の浅い所をゆるゆると擦られる。もう、後で何か言われても知らないから……悪いのは私だけじゃない。
『イかせて……』
消えそうな声でそう呟いた。