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【名探偵コナン】黒の天使

第1章 組織との出会い


「ファーストっ!早く起きろっ!!」

ドアをドンドンと殴りながら叫ぶ。確か……秘書の声だった気がするが。

こんな夜中になんの用だ。今までに起こされるなんてことはなかったので、不思議に思いながら、ドアを開ける。

『……何か』

「侵入者だ!排除して、ボスをお守りしろ!!」

『……はい』

侵入者とは、また珍しい。警備員はなかなか腕の立つやつらだった気がするが、ここまでの慌てようだと殺されたのだろう。いくら腕っぷしが強くても、拳銃なんか使われれば勝てっこない。

ベレッタとナイフを身につけ、部屋の外に出る。遠くの方で叫び声がする。

『敵は何人でしょうか』

「3人だ、さっさと行けっ!」

……たかが3人にどうしてここまで怯えるのか、全くわからない。何を言っても無駄だと判断したところで、社長室へ向かった。

「あっ、待て私も守れ!!」

後ろで秘書が叫んだ気がしたが、起こされてイライラしていたので無視した。いや、それ以上に侵入者への興味が湧きすぎていたのかもしれない。
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