第1章 組織との出会い
黒の組織side―
「誰だ、貴様らは」
入口のガードマンに止められる。腕の立ちそうなやつが2人。
「社長に用があってな……」
「そういうのは事前にアポイントを取っていただかないと……しかも、時間を考えることくらい……」
バンッ
言葉を返すより先に右手が銃を持って、相手の頭を撃ち抜く方が早かった。
「なっ……貴様よくもっ……!」
もう1人も……
パキュン
「兄貴、遅くなりやした」
ウォッカが撃った。
「貴方って本当、手が早くて困るわ」
ベルモットが言う。
ガードマンが殺られたにも関わらず、警報も何も鳴らない。大企業という割にはずいぶん杜撰なセキュリティだ。
「……もたもたしてねえで行くぞ」
倒れたガードマンの腰からカードキーを抜き取り、建物内に入った。
「なんだ貴様ら!!」
次々と人が湧くが、ろくに武器も持っていない。試しに1番手前にいたやつを撃ち抜くと、悲鳴が上がり、我先にと逃げ出して行く。
「はあ……貴方って……もっとスマートなやり方あるでしょ」
「……潰す組織だ。手間かける方が馬鹿らしい」
「くっ、来るなあああっ!!!」
男が叫ぶ。手には拳銃が握られているが、震えて標準は定まりそうもない。
「殺される度胸もねえやつが、撃てるわけねえだろ」
「だまれええええ!!!!」
と引き金を引いた、ように見えたが弾は出ない。
「あれ?なんでだっ!どうしてっ?!」
バンッ
「フッ……ガキがおもちゃ持ったって何もできねえよなぁ?」
男が倒れる。持っていた拳銃をベルモットが拾った。
「呆れた……安全装置つけっぱなしでどうやって撃つのよ」
「まあ、所詮その程度ってことでしょう。残りのやつらもさっさとやっちまいましょう」
「銃貰ってくわね、無駄に弾使いたくないし」
倒れた男の左の薬指には指輪があって。
「安心しろ、女もすぐに逝かせてやるさ……」
3人が向かうのは、この組織のボスの所……。