第54章 全部私が※

『ん？任務の時ってこと？』

「……」

そう返すとジロっと睨まれる。その様子に肩を竦めて答えた。

『しないよ。しなくてもみんな脱いでくれるから。下触ろうとして嫌がるのジンくらいだよ』

再度ジンのズボンに手をかけるけど、その手を掴まれる。だから、今度は私が睨む。

『そんなに嫌？たぶん前にした時より上手だと思うよ？』

「そういう問題じゃねえ」

『じゃあ何よ』

「……」

『わかったよ。このままする……汚れても文句言わないでよ』

ジンの下着に開けられた穴に恐る恐る指を差し込んで、ジンのモノに触れる。ゆっくり引き出したモノはまだ完全に用意ができたとは言えない状態……せいぜい半分くらい。

両手で包み込むとピクっと反応した。舌を出して先端に這わせる。まずは一周ゆっくり舐めて、最後に先端に吸い付く。始めて間もないけど、徐々に大きくなっていくモノにニヤけそうになるのをどうにか堪える。

上目でジンを見るけど、長い前髪が邪魔をして表情ははっきりと見えない。が、余裕がないのか、歯を食いしばっているように見える。

それならもっと……2、3回深呼吸して、できるだけ大きく口を開け、くびれている辺りまで咥えこんだ。

「っ……」

ジンの呼吸が一瞬止まった。ジンは今、どんな表情をしているんだろう。顔を見てニヤケたい……でも、今はジンをイかせるのが先。そう思って口と手を必死に動かす。

ジンの手が私の髪をクシャッと掴んだ。声こそ聞こえないけど、息はだんだん荒くなっているようだ。

口の中に広がり始めた苦味。やっとそれが出始めるほどに感じているらしい。一度口は離して手だけ動かし続ける。唾液と先に出てきた液のおかげで滑りもいい。

『……気持ちいい？』

「離せ……」

掠れ気味の声にもっとしたいという気持ちは膨らむばかり。

『ジンがイったらね』

そう言って、ジンに止められるよりも早くソレを咥え込む。今度は自分の口の中いっぱいに。それでも根元までは入らないって……何人の女がコレに泣かされてきたんだろう……。

ちょっとモヤモヤしたけど、それをかき消すように顔と手を動かす。苦しさよりも、滅多に感じられない優越感が勝る。

唇はできるだけすぼめて、舌を絡める。強弱をつけながら手で擦り続けていると、髪を掴む力が強くなる。ジンのモノも脈打ち始めた。

『ん、ぐっ……！』