第44章 違うからこそ※
『っ、あああっ!!』
「っ……!はぁ……」
入れられてからもう何回イッたか……バーボンはやっと2回目。欲が吐き出されたゴムの口をキュッと結んで、また新しい袋を切る。
「体勢、変えましょうか……後ろ向いてください」
言われるがまま、正常位の体勢から身体を起こして四つん這いになる。すぐに腰に手が置かれ、ソレが入口に当てられたかと思うとまたゆっくり入ってくる。
『あ、あっ……』
「バック、好きですよね?」
『そんなこと……っ、ううっ!』
ガツンっと思いっきり奥を突かれて、その勢いと強すぎる快感に腕の力が抜けて枕に顔が埋まる。
「素直な方が可愛いですけど」
『うるさ、っ、あ……っ!』
まだ体勢を変えて間もないのに、またイッた。すると抽挿が止まる。
「前々からなんとなく思ってたんですけど」
『……なにを』
「貴女って……結構マゾですよね」
『はぁ……?』
「あ、すみません。Mっ気があるの方がわかりやすかったですか?」
『そんなのわかるし……ていうか、そんなことないし……』
「本当ですか?」
『うっ……ああっ!』
また始まる抽挿。今度は秘芽も一緒に擦られる。強くなりすぎた刺激に頭の中が溶けそうになる。
「多少強引……というか酷くされるとすごく締まりますよね」
『んああっ……!』
「舐めるより噛まれる方が好きだったり」
首筋に軽く歯を立てられて、一気に快感が弾けた。
『あ、やだ、また……んんっ!!』
「……元からそういう気質なのか、誰かにそうされたのかは知りませんけど」
『ね、むり、とまって……!』
「すみません、もう少し……」
そう言われてからバーボンがイくまでに2回、連続でイかされた。そして、また身体を返されて仰向けになる。
「ちょっと休みましょうか……水持ってきます」
とっくに冷めたであろうミルクのカップを持ち、バーボンは一度部屋から出ていった。
思考が消えて白くなりかけていた頭の中を元に戻そうと、息を整える。いくらか気持ちの波が止みかけていたのに……一番最初に考えたのはジンのこと。ジンのことを思い出せば、明美のことも志保のことも、全部全部頭に浮かぶ。
目に入ってくる照明の光がぼやける。まだ泣けるんだ、なんて思って手の甲で目を覆った。
自分でも呆れる。どうしてこんなにジンのことを好きになっちゃったんだろう。
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