第39章 あと1年※
『ばか、すけべ、へんたい、絶倫……』
「乗り気だったくせによく言う」
湯船に浸かりながら悪態をついても鼻で笑われる。ゆったり浸かりたかったのに、ジンが入ってきたせいで端の方に縮こまっている。これ以上されてたまるか。
『……さっきなんでナカに出したの』
「不満か?」
『そうじゃないけど……だっていつもはゴムつけるじゃん』
「毎回毎回、意識の飛んでるヤツの面倒見ろってことか?」
『……?』
「ナカに残ったまま寝れんのかって聞いてんだよ」
『ベッド汚しそうだし、ちょっと嫌かな……』
「ならいちいち文句言うな」
要するにシャワー浴びながらなら、そのまま掻き出せるからってこと?何、その謎理論。
「いい加減こっち来い」
『やだ、絶対なんかするじゃん』
「……しねえよ」
『ほら、不自然な間があった』
「ったく、面倒くせえな……」
肩に腕がかけられて、そのまま引き寄せられる。抵抗する間もなくジンの脚の間に。
『……何もしないでよ』
「どうだろうな」
『さっきはしないって言ったでしょ……変なことしたらしばらくヤらないからね』
「うるせえな」
顎をスっと掬われて、後ろを向かされたと思えば唇を塞がれる。でも、いつもなら舌が入ってくるのにそんな気配がない。ただ、合わせられるだけのキスにもどかしさを感じてしまう。
「……エロい顔してんぞ」
『してない』
「そうかよ」
次に首の後ろ、そして肩……キスだけじゃない、時々舌が這う。逃げようとしてもいつの間にかお腹に回されたジンの右手はびくともしない。
自分でも自覚するくらい、息が荒くなってきている。さっきは拒否したくせに、今は欲しいと思ってしまう。
ジンの左手が胸の回りを撫でる。ただ、撫でているだけ。それなのに、触られてもいない下が疼く。
「……どうしたい」
耳元で囁く声が脳内に響く。いつもこれで流されて後々大変な思いをする。だから、拒否しようとしたのに……
『……あと1回なら』
本当になんて身体にされてしまったんだろう……限界を迎えても欲しがる身体なんて……。
「1回でいいんだな?」
『……わからない』
「そうかよ」
ジンの指がナカに……あっさり3本も飲み込んでギュウッと締め付ける。受け入れてしまえば1回で終わるはずもなく……脱力した私はジンに抱き抱えられてバスルームを出た。