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【名探偵コナン】黒の天使

第28章 女子会


「本当?」

『うん。ハーレーのソフテイル。ちょっと古い型だけど。自分の買うまでそれで……』

「嘘、あれに乗ってるの?!」

志保が急に立ち上がるから驚いた。初めて見るくらい興奮してる。

「あれ!1番乗りたかったの!」

『そんなに……?じゃあ、あげるよ』

「え?さすがにそれは……」

『いいって。乗らずに埃被るよりずっといいから』

「嬉しい!亜夜姉、ありがとう!」

ギュッとハグされる。本当に嬉しいんだな。

「志保、うまく乗れるようになったら後ろに乗せてね」

「うん!あ、でもそんなにうまくなれるかな……」

『大丈夫だよ。慣れればすぐだから』

と、そこで聞こえた着信音。タイミングというか……なんで今?

『ごめん、出てくる』

2人に声をかけて、入口近くで通話状態にした。

『もしもし』

「すいやせん、マティーニ。プライベートの時間なのに」

『ウォッカ?それを知ってるのに電話なんて……よっぽどの内容なんでしょうね?』

「ええ、まあ……1週間後の任務のことで……」

1週間後?なのに今?

「データ送りたいんですが……パソコン宛でいいですか?」

『……5分後にかけ直す。車まで行かないと。今、手元にパソコンないから』

「承知しやした」

電話が切れたことを確認してため息をついた。でも、こんなとこでうだうだしてたって仕方ない。

『ごめん、ちょっと出てくる』

「……そっか」

『本当にごめん』

「いいよ、気にしなくて。必要なことでしょ?」

そう言って2人は笑顔で送り出してくれた。ちゃっちゃと終わらせて部屋へ戻ろう。足早に駐車場へ急いだ。

自分の車に乗り込んで、グローブボックスからパソコンを取り出す。起動させながらウォッカへ電話をかける。すぐに繋がったけど、聞こえてきた声はウォッカの声じゃなくて。

「遅せぇよ」

『悪かったわね。こっちはこんなことする予定じゃなかったのよ』

パソコンのメールボックスに届いたメールを開きながら言う。その内容は……

『潜入?パーティに?』

「ああ。お前も行け」

『はあ?なんでよ。担当は……ウォッカとバーボンになってるけど』

「上からの指示だ。従え」

『……わかったわよ』

下へ下へスクロールしていくと、そこでやっとこのタイミングで連絡が来た理由がわかった。

『会場、このホテルなのね』
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